例えばそれが詩というか。

ネット詩人、5or6。若いミュージシャンを応援したり、ラーメン食べたり、詩を書いたり。

崎山蒼志との出会い その4.〜鈴、崎山蒼志編〜

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続いてのアーティストは女子大生のシンガソングライター、鈴だった。彼女も若いがなんせ中学生や高校生がメンバーだけあって一番年上です。と照れくさそうだった。無理もない。年下なのに実力はプロに近い子に囲まれていたらやりにくいだろう。MCは一番上手かった。当たり前か、歌はパワフルで、隣の駅前で歌っている声もかき消すほどだった。酔ったふりでは手拍子も起こり、続く当たり前、night and glowも観客は楽しんでいた。こういうコールアンドレスポンス大事だよな、と思いながら曲を楽しんだ。最後の曲、雨の日、雨、雨と叫ぶメロディーが胸に響いた。凄いアーティストが浜松にはいるんだな、と挨拶をする彼女を眺めて感心した。流石に尻が少し痛くなり立ち上がって周りを見ると最初の客数の倍以上が後ろに立っていた。次が崎山蒼志の番だからか?アナウンスがもう少し前に詰めてください。と響く、期待度も上がっていく、客も一斉に携帯を取り出し動画の準備をしている。俺は動画とか撮った事が無かった。しかしみんな携帯で動画を撮ろうとしている。俺も撮ってみようか?と携帯を取り出してリハーサルをしている彼を撮る、ギターの運指が滑らかに動く。顔は涼しげだ。当たり前のように指が動く、くるりの岸田が、右手最高と言ったあの右手を見る、まるでミギーが寄生しているかのような動きだった。寄生獣 新装版 コミック 全10巻完結セット (KCデラックス アフタヌーン)

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ラテン系なギターサウンドが止まり、いよいよ挨拶となる。しどろもどろで何回も言い直しながら、静岡県浜松市を中心にオリジナル曲で活動しています。崎山蒼志と言います。
と、彼は言って曲が始まった。

一曲目、狭い広い街、浜松の事をうたっているのだろうか?この夢から覚めても夢だからさ、と何かを悟ったような感じ、次はどこだろう、毎週のライブの事かな?とか、初めてのライブの初めての歌を聴きながらぼんやりと右手を眺めていた。歌っている間、何もギター見てねー。スゲーなぁ、と右手ばっか眺めていた。そんな感じで一曲目が終わり、二曲目にあのラストの鬼のようなコード進行が繰り広げる激曲、鳥になり海を渡るが始まった。
色んな角度からの動画をお借りしてきましたが、(俺のやつもある、)違う角度から見るとまた感じも変わる。
曲の展開もさる事ながらやはり歌詞が気にかかった。まるでメメントモリの意味を理解しているかのような世界。ギターソロの時あまりの勢いある音色でまるで空に飛んでいくような感覚にとらわれた。凄い、なんだこの音は、生で聴くオベーションの音色が他の場所で演奏しているバンドの音を包み込んで行く、16歳、高校になったばっかの子が鳴らす音が浜松中に響き渡る。そういってもおかしくない程、その場にいる人たちは集中して聞いていた。そして最後のCメロ、高速でフレットを駆け巡る左手を観てスゲーと口にしてしまった。気づいたら動画も撮るのをやめていた。後に凄く後悔をするがこの時はそこまで動画とかこだわってなかったし又撮れるだろうと気楽に考えていた。*バカバカ!ワシのバカ!

続く。