例えばそれが詩というか。

ネット詩人、5or6。若いミュージシャンを応援したり、ラーメン食べたり、詩を書いたり。

菜花奈と私〜魚貝潮に始まり魚貝潮に終わる〜

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菜花奈。菊川市東横地にあるそのラーメン屋との出会いは四年前の冬ごろ、自分も菊川市に家を建てて新しい生活を始める頃だった。菜花奈もまだ太メンマではなく細長メンマやわらぎの頃、もしくは鳥チャーシューがあった頃、もしくは味玉があった頃だ。細長メンマやわらぎ、一本の柔らかいメンマがチロチロリンと丼の縁に沿って置いてあったアレの事だ。長年の菜花奈に通ったラーメンマニア、通称ナバナー達にはわかる細長メンマやわらぎも良かったが俺は鳥チャーシューも好きだった。最近はスライスチャーシューが支流だし俺も好きだから鳥チャーシューも懐かしいけどまあスライスチャーシューでいいかなと思っているが時々、やはり細長メンマやわらぎって何だったんだろうと太メンマを齧るたびに思い出す。細長メンマやわらぎとは(もう細長メンマやわらぎの話はよいよ!)
菜花奈が新店舗移転により10月2日をもって閉店する。俺はワクチン二回目を打った身体で炎天下の中一時間待って菜花奈に入った。f:id:dai5or6:20211002154330j:plain
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この前の2022静岡ラーメンアワードグランプリ受賞効果だろうか、いやそれだけではない。
長年変わらぬクオリティーで美味いラーメンを提供し続けて着実にお客さんのリピートを増やした結果だろう。ラーメンとはシビアな商品だ。一度不味いと烙印を押されたらもう客は来ない。ラーメン屋が数多く存在する時代、一期一会の精神で臨まなければ未来はない。不味いラーメンを食べた時の落ち込みは半端ない。どうしてあの店を選んだんだろう、何故あそこの店にしなかったのか、店主がムカついたなぁ。
麺フニャフニャやん。スープ不味!!何?このチャーシュー、臭!ネギ臭!油ギットギト、そんな風に様々な不味いラーメン🍜に出会い、別れ、裏切られて泣き、落ち込み、それでも美味いラーメンを探していた毎日に出会った究極のラーメン。それが菜花奈の魚貝潮であった。初めて店に入り、左端の魚貝潮を押した時から俺の菜花奈ストーリーが始まったといっても過言ではないだろう。ちゅーこったもんで(平沢あくびさんの影響受けすぎ!)限定ラーメンも様々とあったが大半は魚貝潮だった。
時々浮気して鳥ベースや豚ベース、煮干しベースも食べたがやはり菜花奈は貝ベース。牡蠣ラーメン、トマトラーメン。こちらも美味いんだよ。牡蠣もプリプリで最高だったなぁ。あ、今年の春食べたトマトラーメン。こちらも神ラーメンだった。暖かいラーメンも良いけど冷たいラーメンも美味いんだよ。麺がキュッとしまっていてね。スープもキリッと旨味が引き立って最高。やはりマスターのラーメン愛が半端ないんだよ。休みは必ず他店のラーメンを研究しているし毎週毎週自分のラーメンをブラッシュアップしている。先週食べた魚貝潮と今週食べた魚貝潮が違うんだよね。そうゆう努力がグランプリに繋がったんだろうなぁ。と俺も席に座りしみじみしていたらすぐにラーメンがきた。相変わらず早い。動作に無駄が無い。そしてラーメンにも無駄な素材がない。全てが意味がある。一口麺を啜ればわかる。コレは本物だと。f:id:dai5or6:20211002154400j:plain
和え玉も追加しちゃった。
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そして至福の時間は終わりいつものようにマスターにごちそうさまを言って店を出る。まだまだ人は並んでいる。その並びはまるでいつか見た長細メンマやわらぎのような姿だった。

ありがとう菜花奈。

第一部、完!