例えばそれが詩というか。

ネット詩人、5or6。若いミュージシャンを応援したり、ラーメン食べたり、詩を書いたり。

Bitter Sweet Symphony.

f:id:dai5or6:20190730085631j:plain マクドナルドの席が一つ空いていた。何故か人が多いのに空いていた。席に座った。隣の男はスマホを充電しながらブツブツと、なるほどね、なるほどね、なるほどね、なるほどね、なるほどね、なるほどね、と言っていた。後、ワキガで口臭が酷かった。俺は息を止めてアイスコーヒーを飲んだ。味は無かった。しばらくすると隣の男は席を立った。俺のワキガが臭かったのか、息が臭かったのか、そして反対の隣に男が座る。汗臭く、口臭が酷かった。俺は無心にアイスコーヒーを飲んだ。急いでファストフードを口に入れる客ども。みんな無口だった。隣に男が座った。無臭だった。なるほどね、と俺は呟いた。

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今の若者は自分がほんの一瞬で障害者になる事を想像してはいないまま、奇跡を無駄遣いしている。煌びやかなネオンの地べたに座り、話す周りと会話はゴミクズ。無残な命のカスが無駄な精液のように都会に包まり捨てられていく。独りよがりの賢者のオナニーのようなたわ言の徘徊。それが、新宿オナニー。

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恵比寿駅の山手線で思いっきり駆け込んで自動ドアに挟まるおっさんを目の前で眺めた。二秒くらい挟まっているのを無の極致に近い思考で眺めた。右手のスマホにはポケモンGOが写っていた。見上げると七三分けだった。ドアが開いておっさんが乗り込んだ。すぐさまスマホを見る目は死んだ魚の目だった。渋谷駅でおっさんが降りる。一緒に降りる。駆け込み乗車は危険ですのでお辞めください。駆け込み乗車は危険ですのでお辞めください。車掌さんの声が渋谷駅に響く。おっさんは歩きスマホをしながら、人混みに消えていく。消えるまでおっさんの人生を見ている。おっさんの人生を何も考えないで見ている。

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ぼけっと歩いていたり、流れに逆らって歩くとまるでザ・ヴァーヴのBitter sweet symphonyのPVのように人がぶつかっていく。ワザと肘をぶつける人もいる。俺は代々木で新宿のマクドナルドにバックを忘れたのに気づいた。 Siriにザ・ヴァーヴのBitter sweet symphonyをかけて、と呟く。さて、行くか。

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Bitter Sweet Symphony

Bitter Sweet Symphony