例えばそれが詩というか。

ネット詩人、5or6。若いミュージシャンを応援したり、ラーメン食べたり、詩を書いたり。

シンクロニシティ

f:id:dai5or6:20190908205515j:plain ポン引きのチンピラにもかからないオッさんのマンションに住んでいる片親で生活費をSMで稼ぐ少女と鎌倉にデートをしに来た水商売の専属スカウトマン。彼は童貞だった。スカウトの腕は一流で、何人もの店内ナンバー10以上の女の子を連れてきていたので店長に信頼されていた。何より、店の女の子に手を出さないと評判だった。一度、店長はハニートラップとして店の女の子を彼に近づけて彼の住むマンションで肉じゃがを作らせるまで成功した。当然泊まりになったが彼は同じベッドにいたのにもかかわらず一度も身体には触ってこなかったらしい。すぐ様、ゲイではないか?と今後は新宿にあるヒゲガールに連れて行ったが男にも興味がなかったらしい。店長曰く、ありゃ、インポだな。と結論がつき、時々、店長は女の子を連れて来る彼を優しい目でバイアグラと謝礼を渡していた。彼はバイアグラを店の横のポリバケツを漁る自由人に渡し、数日後、その自由人は店前で女の子に襲いかかり、店の店員に連れて行かれ、血だらけで路地裏に捨てられていた。下半身の勃起したままのアレの皮はホッチキスで止められていて漏らしたションベンで鳳仙花のように膨らんでいた、と店の女の子がネタに話していた。そしてスカウトマンは今、コテージのようなホテルで彼女と風呂に入っている。彼女の身体は刺青は無く、縄の跡も無かった。白い肌で水滴が弾く若い肌だった。それを彼は眺めて初めて彼女の小さく膨らんだ胸を手のひらで覆った。触るのではなく、おおった。少女は、自らの手で、彼の手を押さえた。中心が熱く、突起していた。彼は静かにキスをした。優しく激しく舌が動いてきた、のは彼女からだった。彼はそのままの状態で動かなかった。彼女は離れると糸を引く唾液を手で拭いて今の生活から抜け出したいと懇願してきた。彼は変える事は出来ないと断った。その会話で全ては終わった。朝は二人を分かち、繋がる事はもう無かった。風の噂では彼女は薬を覚え、病院に入院したらしい。そして彼は夏にある女性をスカウトして、童貞を捨てて、仕事を辞めて地元でラーメン屋を開いた。

それがここ、麺や、天沢だ。

もう一人の男はそうなんですかぁ、と腕を組みながらフムフムと頷いていた

カウンター8席しかない小さなラーメン屋の外で

倍以上いる待ち客たちに

クソどうでもいい情報だけが入って

みんな

ラーメンどこじゃなかった

みんな

同じような腹の出方をしていて

みんな

ハゲていた

そして

みんな

いつもとは違う目線で

マスターを見て

スープを啜った

これが

シンクロニシティだ。