例えばそれが詩というか。

ネット詩人、5or6。若いミュージシャンを応援したり、ラーメン食べたり、詩を書いたり。

ニュートン

宇宙に放り投げたリンゴのように
あなたに問いかけても遠ざかる
万有引力の法則が
あやとりの糸のように絡まり
浮かんでいくのは
最果タヒちゃんに
あんた、詩の才能0だね、辞めちまいな。
と言われたら
どうやって返せばいいのだろう
という
何ともゲスな考えしかなく
ただ一言でも
他人の重箱の隅を突くような
強烈かつファービラスなパンチラインを放ち
一気にバズり
リプされまくり
ニュースになり
松っちゃんのネタにでもなったら
まあ、嬉しいかなぐらいの
心の揺れ

ニュートン
ニュートン

長渕の兄貴みたいに
ただ
マネージャーを怒るだけの曲を作るような
自由かつアグレッシブな
カリスマがあれば
今頃
こんなに家庭が大事と思わずに
高層ビルの最上階でキメながら 
美女を侍らせて文春砲を浴びてるのに

ニュートン
ニュートン

サンボマスターの山口さんのような熱いMCで
ポエトリーリーディングして
会場のみんなを涙でグチャグチャにして
金八先生のオープニングのように全員が一斉に集まって胴上げされて
エンディングを迎えるところで目覚ましが鳴った

ニュートン
ニュートン

ってか
このフック何?

ニュートン
ニュートン

永遠の中二病
俺は娘に名前で呼ばれる
お父さんと呼びなさいと言っても
大ちゃんと呼ばれてしまう
まるで二人の嫁が家にいるようで
帰るのに少しためらって
パチンコ屋で時間をつぶしたり
車の中でネット詩を読んだり
重力を感じたり
描いたり
掴んだり
表現していると
携帯のベルが現実に引き戻してくれる
待ち受けの娘の顔が映り
嫁の苛立った声が聞こえて
万有引力の法則が
今日も終わる

ニュートン
ニュートン

ミサイルが落ちて気付く前に
宇宙に放り投げたリンゴのように

今日も平和に暇を弄てあまし
神話を他者に託す